相づちは会話の潤滑剤
人事部に配属になった私が気にするようになったのが、
人と会話をするとき相手の話を聞くということの難しさです。
という話を家族や友人などにすると、
「人の話を聞くなんて黙ってればいいだけなんだから、
話をする方が難しいに決まってるんじゃない?」と言われたりします。
ですが、仕事として初対面の人から多くの情報を聞き出すということに関わっていると、
いかに人の話をきちんと聞くという行為が難しいものかということを思い知らされてるのです。
例えば誰かと話をするとき、
どういう相づちの仕方をするのが一番相手にとって安心かということを、
考えてみたことがあるでしょうか?
相づちというと、話し手となる人の言葉と言葉の切れ間に
「うんうん」「へー」「そうなんだ」といった言葉を差し入れることが具体的な行動です。
ですが、同じような相づちでもそのタイミングや状況によっては、
相手にさらに話をしやすくさせたり、
反対に言葉を遮ってその先のことを言わせなくしてしまう場合もあるので注意が必要です。
相づちをするときに重要なのは、
言うまでもなくきちんと相手の言葉が切れたときに適切に入れるということです。
よく話のタイミングの合わない人と話をしていると、
話がまだ終わっていないのに「へぇ~」などとまとめのような言葉を入れられてしまい、
そこでそれまでの話が切れてしまったりします。
どうしても相手に伝えたいことがあるなら、
多少間の悪い相づちをされたとしてもそのまま話を続けていくこともできますが、
なんとなくその場を埋めるための会話をしているようなときなどでは、
相づちのタイミング一つのために、
「まあいいか」という気持ちになって話がそこで終了となってしまったりします。
話し上手は聞き上手
私は休日を利用してコミュニケーション講座として開かれている講演会に出席したことも何度かありますが、
そこでよく言われているのは「話し上手は聞き上手」という言葉です。
昔から言われているので今更という感じもするのですが、
実際のところ、非常に自己PRのうまい採用希望者さんは入社後も優れたコミュニケーションスキルを発揮して、
その課の個人的な相談役になっているようなケースをよく見かけます。
聞き上手になるということは、
相手の気持ちを上手に察知する能力がつくということでもあるので、
自然に相手にとって聴きやすい話ができるようになるのかもしれませんね。